コンゴ民主共和国: 奨学生 ビャムウィテンガ・ミラビヨさんから頂いたお手紙

このたびお蔭様にて大学の前期課程を終えて、後期課程に進学するにあたって、HINTを通じて私に精神的、物質的な支援を提供して頂いている日本の皆さんに感謝を表すためにこの手紙をしるします。

私はHINTと提携関係にあるPAETA(コンゴ民主共和国、ブカヴ市)を通じて皆さんの支援を頂いておりますが、内戦の続くこの国で、それでも勉強を続けようとする学生たちが遭遇している困難は、枚挙に暇がありません。

奨学金が学期毎に、定期的に送金されることを願っています。食料を買えないこともあります。
ひとつの学生寮で他の学生たちと、とくにHINTの奨学生たちと共同生活ができたなら、どんなに素晴らしいことでしょう。

勉強のために必要な図書を求めることも、現状の奨学金では思うに任せません。
お蔭様で、大学での学業は順調に進んでいます。しかし内戦のために、学外、とくに外国から招聘される教授たちは、予定の授業に間に合わないことがあります。このため昨年度は、予定よりも学年が延長されました。 ともあれ我が国では医学の勉強は、高額な学費にも拘らず、大変有効な分野です。と申し上げますのは:

※求人が多い。人口比で、医師の数はまったく足りません。我が国の人口5,000万人に対して、医師は6,000人に過ぎません。多くの医師が都市の病院に働くことを希望しているため、農村地域では益々医師が不足しています。私の出身の地方では、面積28,000平方キロの地域(これはルワンダとほぼ同じ広さです)に住む56万人に対し、医師はたった2人しかいません。

※医師は公務員の道を選ぶほか、町医者として自分の診療所を開いて、地域の住民に奉仕することもできます。診療所を開けば、HINTの奨学金を受けて卒業した学生に職場を提供することもできるでしょう。医師や診療費をはらう現金がないために十分な医療を受けられない人々の深刻な状況を改善することは間違いありません。   敬具。


ビャムウィテンガ・ミラビヨ
(2000年3月 UEA(アフリカ福音大学)博士課程1年生)